· 9 min read

Docker HubのLogstash OSS with OpenSearch Output Pluginについて

Dockerは、アプリケーションをパッケージ化し、その実行環境を含めて他の環境に移動させることができるオープンソースのプラットフォームです。これにより、開発者は自分のローカル環境で作成したアプリケーションを、本番環境で問題なく動作させることができます。

一方、LogstashはElastic Stack(以前はELK Stackと呼ばれていました)の一部であり、さまざまなソースからデータを収集し、変換してElasticsearchに送信するためのサーバーサイドのデータ処理パイプラインツールです。Logstash OSSは、Logstashのオープンソース版であり、OpenSearch Output Pluginを使用すると、LogstashからOpenSearchにデータを送信することができます。

そして、Docker HubはDockerイメージのレポジトリであり、開発者は自分のアプリケーションのDockerイメージを公開したり、他の開発者が公開しているイメージを利用することができます。今回のキーワードである”logstash-oss-with-opensearch-output-plugin”は、Logstash OSSとOpenSearch Output Pluginが組み合わさったDockerイメージを指しています。このイメージを使用することで、開発者は簡単にLogstashとOpenSearchを連携させることができます。

Logstash OSSとOpenSearch Output Pluginの概要

Logstash OSSは、Elastic Stackの一部であり、さまざまなソースからデータを収集し、変換してElasticsearchに送信するためのサーバーサイドのデータ処理パイプラインツールです。Logstash OSSは、Logstashのオープンソース版であり、商用版のLogstashと比べてライセンスが自由であることが特徴です。

OpenSearch Output Pluginは、LogstashからOpenSearchにデータを送信するためのプラグインです。OpenSearchは、ElasticsearchとKibanaのオープンソースフォークであり、Amazon Web Services (AWS) が主導して開発が進められています。OpenSearch Output Pluginを使用することで、LogstashからOpenSearchに直接データを送信し、OpenSearch Dashboardsでデータを視覚化することが可能になります。

そして、“logstash-oss-with-opensearch-output-plugin”は、Logstash OSSとOpenSearch Output Pluginが組み合わさったDockerイメージを指しています。このイメージを使用することで、開発者は簡単にLogstashとOpenSearchを連携させることができます。具体的には、Logstashで収集・変換したデータをOpenSearchに送信し、OpenSearch Dashboardsでデータを視覚化するという流れが一つのDockerイメージで実現可能になります。

Docker Hubでの利用方法

Docker Hubで”logstash-oss-with-opensearch-output-plugin”イメージを利用する方法は非常に簡単です。まず、Dockerがインストールされていることを確認します。次に、以下のコマンドを実行してDockerイメージを取得します。

docker pull logstash-oss-with-opensearch-output-plugin

このコマンドを実行すると、Docker Hubから”logstash-oss-with-opensearch-output-plugin”イメージがダウンロードされ、ローカルのDocker環境に保存されます。

次に、以下のようなコマンドを実行してDockerコンテナを起動します。

docker run -d --name my-logstash logstash-oss-with-opensearch-output-plugin

このコマンドでは、“-d”オプションでコンテナをバックグラウンドで実行し、“—name”オプションでコンテナに名前を付けています。

これで、Logstash OSS with OpenSearch Output Pluginが動作するDockerコンテナが起動します。このコンテナ内でLogstashの設定を行い、データの収集と変換、そしてOpenSearchへの送信を行うことができます。

OpenSearchとの連携

Logstash OSS with OpenSearch Output Pluginを使用してOpenSearchと連携する方法は以下の通りです。

まず、Logstashの設定ファイルを作成します。この設定ファイルでは、データの入力元、フィルタ(データの変換ルール)、出力先を定義します。OpenSearch Output Pluginを使用する場合、出力先の設定は以下のようになります。

output {
  opensearch {
    hosts => ["<OpenSearchのホスト名>:<ポート番号>"]
    index => "<インデックス名>"
  }
}

この設定により、Logstashは収集したデータをOpenSearchに送信します。

次に、Dockerコンテナを起動します。このとき、上で作成した設定ファイルをコンテナにマウントします。以下はその例です。

docker run -d --name my-logstash -v /path/to/logstash/config:/usr/share/logstash/config logstash-oss-with-opensearch-output-plugin

このコマンドでは、“-v”オプションでホストのディレクトリ(“/path/to/logstash/config”)をコンテナのディレクトリ(“/usr/share/logstash/config”)にマウントしています。

これで、Logstash OSS with OpenSearch Output Pluginが動作するDockerコンテナが起動し、LogstashからOpenSearchにデータが送信されます。このデータはOpenSearch Dashboardsで視覚化することができます。

実際の使用例

実際の使用例として、Webサーバーのログデータを収集し、OpenSearchで分析するシナリオを考えてみましょう。

まず、Webサーバーからログデータを収集するためのLogstashの設定ファイルを作成します。この設定ファイルでは、入力としてWebサーバーのログファイルを指定し、フィルタでログデータを解析し、出力としてOpenSearchを指定します。

input {
  file {
    path => "/path/to/webserver/log"
    start_position => "beginning"
  }
}

filter {
  grok {
    match => { "message" => "%{COMBINEDAPACHELOG}" }
  }
  date {
    match => [ "timestamp" , "dd/MMM/yyyy:HH:mm:ss Z" ]
  }
}

output {
  opensearch {
    hosts => ["<OpenSearchのホスト名>:<ポート番号>"]
    index => "webserver-log"
  }
}

次に、上記の設定ファイルを使用してDockerコンテナを起動します。

docker run -d --name my-logstash -v /path/to/logstash/config:/usr/share/logstash/config logstash-oss-with-opensearch-output-plugin

これで、WebサーバーのログデータがLogstashによって収集され、解析され、OpenSearchに送信されます。このデータはOpenSearch Dashboardsで視覚化することができます。たとえば、時間帯別のアクセス数、リファラー別のアクセス数、ステータスコード別のアクセス数など、様々な視点からWebサーバーの状況を分析することが可能になります。

まとめ

この記事では、Docker Hubの”logstash-oss-with-opensearch-output-plugin”イメージについて詳しく説明しました。このイメージは、Logstash OSSとOpenSearch Output Pluginが組み合わさったもので、これを使用することで開発者は簡単にLogstashとOpenSearchを連携させることができます。

具体的には、Logstashで収集・変換したデータをOpenSearchに送信し、OpenSearch Dashboardsでデータを視覚化するという流れが一つのDockerイメージで実現可能になります。また、Docker Hubでこのイメージを利用する方法も簡単で、開発者は自分の環境に合わせて設定を行うだけで、すぐにLogstashとOpenSearchの連携を始めることができます。

このように、“logstash-oss-with-opensearch-output-plugin”イメージは、データの収集・変換・分析を行うための強力なツールです。これを活用することで、開発者はより効率的にデータを扱うことができ、その結果、より深い洞察を得ることが可能になります。

    Share:
    Back to Blog